2020年、"バーチャルスニーカー"という概念を導入し、既存の、"オールドワールド"からの脱却を目指して創設されたデジタルファッションブランド、"RTFKT(アーティファクト)"。メタバースの空間でアバターが身に着けるスニーカーを提供するだけでなく、ARを使用し現実空間に登場させたり、果てはデジタル世界のスニーカーを物理的に入手することさえも可能にしている。2021年12月に、"NIKE(ナイキブランド靴N級 代引き)"により買収され、現在では、"DUNK(ダンク)"と、"AIR FORCE 1(エアフォース 1)"がメタバースへと登場している。

メタバース上で公開されている10種のAF1のうち、村上隆がデザインした1足が、現実空間へと物理化を果たした。ホワイトのアッパーには村上隆を代表する、"メメクラゲ"を描いた色鮮やかなグラフィックを全面に配置。サイドのスウッシュはブルーのクリア素材を採用し、アンダーレイのグラフィックが透けて見える仕様となっている。シューレースホールにはピンクのアイレットが打たれ、特性のデュブレが付属。まさしくスニーカーカルチャーの既成概念が覆る始まりの1足となるのかもしれない。